プラスト〜plastic stone

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留年休学アドベントカレンダー番外編 浪人姉さん


浪人時代の話はあまり面白くはないし、したくもないのだけど、せっかくの機会なので少しだけ書きます。

高3のときは人生に絶望しきっていて、とりあえず「如何に美しく死ぬか」しか考えていませんでした。
変えられない性別、複雑怪奇な家庭環境、ブルジョアな周囲との経済格差、低過ぎる成績、不足しがちな文化資本などなど、死にたくなる要素には事欠かない人生でしたので、まあ仕方ないかなー。

当時、不毛地帯というドラマを観ていて、毎回のエンディングや最終回の吹雪の中の主人公を見て、こういうのいいな、となんとなく思って、ロシアで最期を迎えることにしました。たぶんダーカー(発達途上の美少女が出てくるアニメ。当時は二期で、舞台がロシアだった)のせいもあると思う。オープニングの「ツキアカリのミチシルベ」は名曲。極めつけは佐藤優さんの本に出会ったことですね。ロシア外交とても面白い。
で、とある外国語学部を受けて滑って落ちてっていう。

それからは地獄の日々でしたね。とりあえず母に頭を下げて持っていた漫画をすべて捨てる代わりに予備校に入れてもらいました。漫画は、大体20〜30冊くらいで、前から母に漫画はあまり買わないように言われていたのだけど、どうしてもほしいものだけ買っていて。母はそれが気に入らなかったらしくて、全部自分の手で捨てるよう指示されました。ちなみにそれ以後、物欲とか所有欲の類がかなり減りましたね。今はだいぶ回復しましたが。

ついに母から見限られ、食料は最低限しか与えられず、ほぼ毎日おなかが空いていた。今でも、空腹はとても怖い。当時は美容室なんてもちろん行かせてもらえないから髪はすごく長かったです。服もほぼ毎日同じものを着ていました。
予備校のトイレの鏡にうつった自分を見て悲鳴を上げそうになったことが数回ありますね。というのは言い過ぎだけど笑、たぶん痩せていたし、あんまりコンディションはよくなかったね。

そんな状況で勉強できるわけもなく、気がついたら都市を彷徨う亡霊のような人以下の何かになっていました。おなかが空いていて、やる気も出なくて、ふわふわしていた記憶がある。自分が存在することすら嫌で、だけど死ぬ気力すらなくて、ただそこにいるだけ存在にさせられてしまったことを嘆くことしかできない。しまいには何を嘆いていたのかすら忘れてしまった。
図書館でよく本を読んでいた。でもおなかが空いていたからあんまり読書欲も湧かなくて、嶽本野ばらとか、三島由紀夫の午後のえいこう?とか、レシピ本とかを読んだ記憶がある。
結果的に学力は下がって、現役時代に滑り止めとして受験させて欲しいと頼んだ私大の神学部を受験して入学したと。なら現役のときに受けさせてくれたら良かったのにな。
現役から浪人含め、家では妹さんから家の廊下ですれ違う度「(入試に)落ちろ」と言われていたのが地味にメンタルに効いたかな。他にもいろいろ言われたが、彼女も彼女で大変だったのだろうし今更怒ってないけど、でもやっぱり苦手だなあ。

私の浪人生活はこんな感じです。
本当はもっといろんなことがあったとは思うのですが、正直、あまり思い出せないです。たぶん無意識のうちに思い出を封印することで、自分のこころを守っているのでしょう。人間ってすごい。

留年休学って素敵だなと思う。いい時間を持ててすごく羨ましいです。
けれどそれは周囲の理解があってはじめて活きるものでもあると思う。
そのことを忘れないで欲しいなあと思いました。

だからって私の黒歴史を提出する必要はなかった気もするが。