恐怖の人事異動

私の勤め先は日本の伝統的な中小企業ではあるが、小規模ながらグローバル部門がある。数は少ないが海外に取引先があるからだ。いや、現在の日本では海外と接点の無い職場の方が珍しいかもしれない。具体的には、コンビニの店員は大抵外国人である。今では中小企業ほど、外国人従業員は多い。

そんなわけで、たまに英語その他の外国語で電話がかかってくる。同僚の大半が英語ペラペラ(もちろんトイックは800点以上で留学経験がある人が多い)またはその他の外国語にも堪能(中国語からモンゴル語まで)なので、たまにやるせない気持ちになる。特に残業中の夜の国際電話など。隣の部署の通話のうち、私に聞き取れるのは「I」または「you」のみ。その通話には私とあなたしかいない。二人だけの世界だ。

何故そんな英語必須の会社に転職してしまったのか。一応前の会社は外資だったし、採用面接で英語が話せそうな顔をしていたから?

人事異動の時期が近づき、焦りを感じてハリーポッターの原書を買ったが、なかなかプリベッド通りから出られない日々が続いている。私の英語力がアップするのが先か、異動が決まり英語で通話するのが先か、ハリーポッターがヴォルデモート卿をやっつけるのが先か。人生は予想できないことばかりである。