やくしまるえつこに嫉妬した話。

こんばんは、サークラ姉です。実習のレポートが終わってほっと一息ついたらとある図書館の情報学の授業で、担当教員が、他のすべての課題を提出しなくても(そしておそらく出席が足りなくても)図書館のシステム(いわゆるOPAC)が作れたら単位をプレゼントしてくれるって言いだして、困った私は、カワウソさん(ツイッターの知り合いのかた)にすすめられた赤い宝石のご本をよみよみしてみた。赤い宝石は図書館のシステムつくるのに適してるんだとか。ほえーと思いながら本を開いたら「ではここではためしに蔵書システムを創りましょう」と書いてあってすごい。カワウソさんすごいし、本を書いた人もすごい。それを大学図書館に置いた人もすごい。それを手に取った私もすごい。奇跡のトライアングルを感じた。しかし図書館システムを作れるのかどうか聞かれたら知らんふりを決め込む。膝を抱えて鴨川のほうを向いてモゴモゴ言っとく。

 

 彼氏が新しいヘッドフォンを買ったらしい。どのくらい音漏れするのかわからないからちょっとつけてみて、と言われて、あたまにかぽっと装着された。大きくてちょっと重かった。耳が覆い隠されてしまった。電源が入って、音が流れる。ノイズがキャンセルされているらしくて歌しか聞こえない。テクノロジーを感じた。どどどんっという音が聴こえた。かわいいおんなのひとの声だ。その歌声がとてもきれいで、純粋とは何かを僕に教えてきた。ピュアってやつ。頭の中が、ぴゅあぴゅあした歌声で満たされた。かわいかった。いい曲だった。正直歌詞はまったくわからなかった。いい曲ですね、と言ったけれど彼氏はとりあえず音漏れ確認できたみたいで曲名を教えてくれなかった。もやもやしたけどまあいいか、と思ってそれで終わり。

なんとなくアイフォンで音楽を聴いたらたまたまその曲が入っていた(このあたりは僕もよくわからない。聞きたい曲は自動的にダウンロードされるんだろうか。たぶんだれかに音源をもらったんだろうと思う。)コスモスとエイリアンが戦う曲だ。僕の頭の中をぴゅあぴゅあにした犯人がわかった。やくしまるえつこというらしい。グーグルで検索したらきれいな女の人の画像がヒットした。曲を再生したら、イヤホンのせいでちょっぴり劣化してしまったけれどきれいな声だった。

僕のかれしはこの声であたまを満たしながら仕事をするのかあと思ったら急に嫉妬が湧いてきた。頭の中をぴゅあぴゅあにして、いい曲だーと言いつつ、歌手に嫉妬しながら地元のスーパーで緑の買い物カゴに無限にお菓子を放り込んでいた。

ぴゅあぴゅあは罪なり。